スパンキング
そう、おしりを叩いたりするやつ。
これはなかなか冒険したほうだし、思い出深い。
出会い系サイトで変態的なプレイを望むひとばっかり選んでメールしてみてた時、
スパンキングの募集してるひとがいて。
よく自称Sの男のひとがセックス中に、バックの体勢でおしり叩いたりするけど、
あれがすごく物足りなくて。
叩くなら痛くしてほしいと思ってて。
それでスパンキング試してみたくなったというわけ。
本当に痛くなるまで叩いてくれるのか。とても気になって。
あと自分、SでもMでも楽しめると思っていて、どこまでいけるかためしてみたいのもあって。
メールしてたらまともなやりとりができるひとだったので会ってみることに。
余談だけど、出会い系サイトでまともなメールのやりとりができるかどうかって重要な判断基準。
こちらが返しやすいメールを返してくれるひととしかやり取りしないようにしてた。
車で拾ってもらって、ラブホへ。
話もしやすい30代前半くらいのお兄さんだった。
顔はふつう。やせ型。
車が好きそうで、いい車乗ってたけど、ちょっと車のなかが芳香剤くさくて閉口した。
大きな荷物を持って車を降りる。お道具がつまっているらしい。
どきどき。
雪のせいだったか、割引日で、朝までのコースを選択。
私が最初にお風呂にいき、バスローブで出てきたら、
「あ、おれもそうしよ」
といってお兄さんもバスローブに。
スパンキングでサイトから会うのは初めてじゃないらしいんだけど。普段どうしてるんだろう…
スパンキングに目覚めた経緯をきいてみたら、（こういうのすごく興味ある）
競馬場で逆ナンしてきた年上彼女の趣味だったとか。
彼女が親の介護かなにかで地元に帰ってしまい、自分は仕事をやめる踏ん切りがつかず、別れたらしい。
その当時そろえたというスパンキンググッズを並べてみせてくれた。
初めてみた。
相撲で行司が持つうちわみたいなやつ、あんなかんじ。
素材が様々で、革やら木やらで、もっと痛くなるようにこぶがついていたり。
いっぱい。
ムチ的なものは意外なことになかった。
フィフティシェイズオブグレイに出てきたみたいな、房みたいなムチ、想像してた。
専門の通販サイトがあるらしい。
結論から言って、めちゃ痛かった。
あとで明るいところでおしりみたらぼこぼこ、あざだらけの紫色になってた。
だけど剣道やってたせいか、痛みにはだいぶ耐性があり、黙って最後まで耐え抜いた。耐え抜いてしまった…
お兄さん的にはリアクションが欲しかっただろうに。
300回くらいやった後、「普通、痛がって暴れるので途中から縛るんだ」とお兄さんが言って、しまったと思った。
しばられたかった…
縛られたかったらリアクションしなきゃいけなかったのか…予習不足…（？）
で、普通、叩かれてるうちに気持ち良くなるらしい。そうすると挿入のほうにうつるのかな。
結局セックスはしなかったし、ラブホの時間余らして切り上げちゃった。
まあ最初からスパンキングだけってことで会ったんだけど。
車の中で、仕事の話とかした。
お兄さんはニッチな業界では大手の会社に勤めているらしく、それが誇りである様子だった。
正直ピンとこなかった。
そんな仕事に拘って彼女を逃がしちゃったのかい、と内心少し思ってた。
ずいぶん好きだったみたいだから。
帰りにラーメンでもおごるよ、と言ってくれたけど、雪が深くなってきたので帰ります、と帰宅。
優しいよなあ。スパンキング好きっていうからちょっとアグレッシブな性格想像してたけど。
思いやりとか、喜ぶ顔がみたいっていうのが、本当のSの基本…？
私が若い、という話もしてた。まあ20代前半だから。
普段、サイトで会うのは30代以上が多いらしい。
女性がセックスに対するハードル下がってきて、いろいろやってみたいと思い始めるのがそのくらいなのかな。
なんとなくわかる。
うーん、大冒険な内容の割に、いまいちな体験だった。
いい経験ではあったけど。
やらないで後悔よりやって後悔だべ。
そしてスパンキングで腫れあがったおしりに、彼氏は気付いてくれなかったとさ。
そのおしりでセックスしたんだけど。
ちゃんちゃん。
